私は、藤沢市鵠沼で生まれ鵠沼で育ちました。自宅から湘南海岸まで自転車でわずか5分。海は小さい頃から私にとって身近な遊び場でした。高校からウィンドサーフィンを始め、大学に入ってからはサーフィン三昧。当時は年間300日以上海に入って、大会で勝つことを目標に一生懸命トレーニングしていました。サーフィンを一緒にやってきた20年来の友人をはじめ、海の仲間もたくさんできました。

かけがいのないものを私にくれた「湘南の海」。この湘南の海を守り、次世代に引き継いでいきたい、そんな想いでビーチクリーンから始まったのが「湘南ビジョン研究所」の活動です。2011年5月に地元の仲間の協力を得て市民の勉強会として立ち上げ、「湘南の海を生かしたまちづくり」をテーマに、この3年間様々な活動をしてきました。

おかげさまで、多くの方々のご協力とご支援をいただき、2013年12月にNPO法人格を取得し、「湘南ビジョン研究所」の輪はさらに広がってきました。

その間、どうすれば湘南の資源である「海」を最大限に生かした理想のまちづくりができるかを考え、10年後の湘南のまちづくりビジョン「湘南都市構想2022」を作成し発表しました。また、そのビジョンの中の一つの実践的な取組みとして、海岸の国際環境基準「ブルーフラッグ」の認証取得を目標に掲げ、様々な関係機関ととともに取り組んできました。

その結果、 鎌倉市長が正式にブルーフラッグ取得を目指すことを発表。その後、鎌倉市から国際環境教育基金FEEに対してブルーフラッグの申請を行い、2016年年4月13日に、由比ガ浜海水浴場はFEE国際審査委員会にて正式に認証されました。私たちの5年越しの活動の成果が実り、同年7月1日の海開きの日にアジア(日本)初のブルーフラッグ認定海岸が誕生しました。

「湘南都市構想2022」の実現という大きな夢にはまだまだ遠い道のりですが、今後もより多くの皆様とともに一歩一歩、歩んでいきたいと思っています。ご協力いただいた市民、企業、行政の皆様、また、貴重な時間を割いて様々なアドバイスをくださった多くの皆様に、改めて感謝申し上げます。これからの湘南ビジョン研究所の活動に是非ご期待ください!

NPO法人 湘南ビジョン研究所
理事長 片山清宏

【片山清宏 プロフィール】
1975年生まれ。藤沢市出身。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。1999年 厚木市役所入所、2005年 イギリス・スウェーデンに海外派遣、神奈川県庁を経て、2010年 松下政経塾に入塾(第31期生)。2013年 NPO法人「湘南ビジョン研究所」を設立(理事長)、海の環境問題に取り組む。2014年 市民主体のまちづくりビジョン「湘南都市構想2022」を策定し「マニフェスト大賞(優秀賞・審査員特別賞)」受賞。海岸の国際環境基準「ブルーフラッグ」の認証取得を推進し、2016年に鎌倉の由比ガ浜海水浴場でアジア初取得。2016年 セブン-イレブン記念財団「環境NPOリーダー海外研修生」としてドイツで環境政策を学ぶ。2018年 海の環境教育に特化した市民大学「湘南VISION大学」を設立・開校(学長)。2020年「かながわ地球環境賞」受賞。2021年「海と日本プロジェクト in かながわ実行委員会」委員に就任。専門は環境政策・市民自治・NPO組織論・行政評価。総務省地域力創造アドバイザー。慶應義塾大学SFC研究所 上席所員。趣味はサーフィン・読書・料理。全日本学生サーフィン選手権大会4位。連絡先:katayama@mskj.or.jp