ブルーフラッグとは
海辺の国際環境認証「ブルーフラッグ」
海辺の国際環境認証「Blue Flag」とは、デンマークに本部がある国際NGO FEE(国際環境教育基金)による世界で最も歴史ある国際認証制度で、1985年にフランスで誕生し、2025年4月現在、世界51か国、5,161か所が取得しています。特にヨーロッパでの認知度は高く、ブルーフラッグビーチは「きれいで安全で誰もが楽しめる優しいビーチ」として、多くの人々がバカンスに訪れます。
ブルーフラッグは①水質、②環境教育と情報、③環境マネジメント、④安全性・サービスなどの分野、30以上の項目の認証基準※を達成すると取得でき、毎年の審査を通じて、ビーチやマリーナ等における持続可能な発展を目指しています。
2025年認証取得にあたっては、2024年11月に国際NGO FEE(本部:デンマーク)へ申請が提出され、2025年1月の国内審査委員会(運営:一般社団法人JARTA/京都府)、および4月の国際審査委員会の審査を経て、4月10日付で申請した15か所すべてに対して認証が付与されました。
※ビーチのブルーフラッグ認証基準は33項目、マリーナのブルーフラッグ認証基準は37項目、観光船舶のブルーフラッグ認証基準は51項目です。
国内ブルーフラッグ認証ビーチ&マリーナ
①由比ガ浜海水浴場(神奈川県鎌倉市):2016年から10年連続取得(アジア初取得)
②若狭和田ビーチ(福井県高浜町):2016年から10年連続取得(アジア初取得)
③須磨海水浴場(兵庫県神戸市):2019年から7年連続取得(兵庫県内初取得)
④本須賀海水浴場(千葉県山武市):2019年から7年連続取得(千葉県内初取得)
⑤逗子海水浴場(神奈川県逗子市):2022年から4年連続取得
⑥リビエラ逗子マリーナ(神奈川県逗子市):2022年から4年連続取得(マリーナでアジア初取得)
⑦興津海水浴場(千葉県勝浦市):2023年から3年連続取得
⑧小田の浜海水浴場(宮城県気仙沼市):2023年から3年連続取得(宮城県内初取得)
⑨サンオーレそではま海水浴場(宮城県南三陸町):2023年から3年連続取得(宮城県内初取得)
⑩菖蒲田海水浴場(宮城県七ヶ浜町):2023年から3年連続取得(宮城県内初取得)
⑪高田松原海水浴場(岩手県陸前高田市):2024年から2年連続取得(岩手県内初取得)
⑫二色の浜海水浴場(大阪府貝塚市):2024年から2年連続取得(大阪府内初取得)
⑬リビエラシーボニアマリーナ(神奈川県三浦市):2024年から2年連続取得
⑭吉里吉里海岸海水浴場(岩手県大槌町):2025年取得
⑮ヤンマーサンセットマリーナ(滋賀県守山市):2025年取得(湖のマリーナでアジア初取得)
※鎌倉市「由比ガ浜海水浴場」、高浜町「若狭和田海水浴場」は、アジア初のブルーフラッグ認証ビーチです。
ブルーフラッグ取得のメリット
ブルーフラッグの歴史
ブルーフラッグのコンセプトは、1985年にフランスで誕生しました。フランスの海岸沿いの自治体が実施した下水処理と海水浴場の水質への取り組みに対して世界初のブルーフラッグ認証が授与されました。
ヨーロッパ環境年の1987年に、FEEEによりヨーロッパ議会にこのコンセプトが紹介されたのを機に、ブルーフラッグプログラムが開始されました。下水処理 と海水浴場の水質に加え、ブルーフラッグの認証基準として、廃棄物管理、海岸地域の計画と保護などの環境マネジメントに関するその他の項目が導入されました。また、マリーナを認証対象に加えました。1987年には、ヨーロッパ10カ国244のビーチと208のマリーナでブルーフラッグが取得されました。
2001 年FEEが国際的な組織として発展し、FEEEからFEE(ヨーロッパを意味する最後のEが取れる)に変わりました。以降、ヨーロッパ以外の国における多 くの団体や機関がブルーフラッグの拡大に向けた取り組みへの参加を希望しました。プログラムの拡大にともない、認証基準はより厳しく統一されたものへ変 わってきました。
2006年には、世界各地域における特定の環境に対応するために、バリエーションを加えた国際基準が導入されました。
ブルーフラッグの歴史
1985年 | ブルーフラッグの構想がフランスで紹介される |
1987年 | EUの支援によりブルーフラッグがヨーロッパで紹介される |
1992年 | 同様のブルーフラッグ基準が全てのヨーロッパ諸国で紹介される |
2001年 | 南アフリカでブルーフラッグが開始、国際的プログラムとなる |
2004年 | ブルーフラッグがカリブ海で開始される |
2005-2010年 | ブルーフラッグがブラジル、カナダ、モロッコ、チュニジアニュージーランドで実施される。 |
2010年 | 41カ国がブルーフラッグを実施 |
2014年 | 50カ国がブルーフラッグを実施 |
2016年 | 日本・アジア初のブルーフラッグが認証される。 |
出典:NPO法人 FEE JAPAN
ブルーフラッグ認証基準
ビーチでは4分野33項目、マリーナでは6分野37項目、観光船舶では5分野51項目の認証基準があり、毎年審査を受けて更新する必要があります。基準を満たしたビーチ・マリーナ等はフラッグを掲げることができます。
ブルーフラッグを取得するためには地元自治体やビーチ、マリーナの管理・運営者等が中心となり、これらの基準を達成することが求められます。多くの基準設定にもかかわらず世界中でブルーフラッグの掲揚が増えています。これはブルーフラッグを取得する過程で周辺地域の関係者が関与することにより、地域の経済的側面と環境的側面を両立させる持続可能な発展につながると高く評価された結果だと言えます。
ブルーフラッグの認証プロセス
ブルーフラッグ国内関連組織
国内運営組織
一般社団法人JARTA
〒604-8811 京都市中京区壬生賀陽御所町8番地2
認証取得サポート
一般社団法人日本ブルーフラッグ協会
〒251-0027 神奈川県藤沢市鵠沼桜が岡3丁目9番29号